四天王楓江戸粧(してんのうもみじのえどぐま)

 スーパー歌舞伎というものを、初めて見に行きました。

 父兄のご招待でした。

 時代背景も、源頼光、四天王が出て来るかと思えば、急に江戸時代になったり、妖怪あり、狐あり、鶴屋南北って、こんな滅茶苦茶やってたのねえ。

 生活苦に陥って陰間かげま(男の売春)になって子守りに買われる公家や、辻君つじぎみ(street girlのこと)になる姫君が出て来たり、父兄が必死で時代背景を追おうとするので、

 「ムダ、ムダ。みんなでたらめだからね」

 と解説。でも江戸時代の庶民がどんなふうに歌舞伎を楽しんでいたか分かるような気がした。

 本来なら、昼夜通しでやる演目だそうで、5時間。

 猿之助(=昔の亀治郎)が、「いとこの小せがれめ!」とののしった子供は、市川團子(=香川照之の息子 9才)で、客席をわかせました。この子がいずれ猿之助になるのでしょうな。

 Metのオペラ並の舞台装置でした。ぎんぎらぎんは、やっぱりおもしろいな。