世の中には衣紋道という物があって、衣冠束帯や十二単を着付ける技術が山科・高倉両家に伝わっており、明治以後も宮内省で継承されて来たらしい。
素材や織が独特なので、プロの技術が必要なのだそうだ。
学習院の資料館ならでは、こんな本物の色を見ることは到底できない。
椿山荘を会場にして着付けの実演や蹴鞠などを見せたのだが、その様子は史料館にあるDVDで見ることができる。
言葉と漢字だけで何となく見当をつけていた色や模様を目の前にして、大変ありがたかった。あれだけの贅沢品を直接目にすると、” 禁色 ”の意味も自ずからわかる。
産着などは針の目数まで決まっていて、” あなたふと ”でありました。
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星田美和 (土曜日, 04 11月 2017 05:03)
読み終えて、今思っていること、感じていることを、そのまま書かせていただきます。
『あれだけの贅沢品を直接目にすると、〝禁色〝の意味も自ずからわかる。』と、あります。
わたしはここに書かれている先生の文章を読んでおり、衣冠装帯や十二単を目にしておりませんので、また、先生の書かれた文章を一度しか読んでおりませんので、禁色の意味が自ずからわかるとされた理由わからず、ぜひ、教えていただけると、有り難いです。
そして、あなたふと、を調べてみると、安名尊、と、出てきました。安名尊、とは催馬楽の曲名、とあり、先生がみなさんに伝えようとされていたこととは全くことなるであろうことと存じ上げ、誠に恐縮ではありますが、面白みを感じたのでお伝えしました。ちなみに、YouTubeで見て、わたしが気に入ったのは、『鷺宮催馬楽雅楽 国指定重要無形民俗文化財』でした。素朴な音色に心が癒されます。
さらに、椿山荘といえば、幼少期に椿山荘のプールへ親子ともども出かけた際、向かいの東京カテドラル聖マリア大聖堂から聞こえてくる鐘の音色が、本当に好きでした。近頃になって、あの鐘の音色が懐かしく、再び聴こうと出かけたところ、今はもう鐘を鳴らしていないとのこと。本当に残念です。