国立博物館にタイ展を見に行く

 

 タイに仏像を見に行ったのは、1976年の暮れだから、今から40年以上も前のことになる。

 

 

 その後、家族旅行で行った時には、子供達を象に乗せたり、プーケットで遊んだり、プールサイドで読書をして歌や踊りを楽しんだり、ムエタイを見たり、ごちそうを食べたりで忙しく、まともに仏像を見ていない。

 

 もっとも40年前に仏像を見に行った時ですら、寺院には英語の解説もなく、まともな博物館もなく、私の方にさえ ろくな知識もなかったので、一体、何を見て来たことやら…。

 

 ただ、その後見た ありとあらゆる仏像とは全く違った雰囲気だったことは強烈に印象に残った。

 

 私の印象では、「仏像にマツ毛がある!!」だったが、今回、展示室の中に入って、その雰囲気を完全に思い出した。

 仏像が動いているのである。

 

 仏像というものは、存外 釈迦仏は少ないものなのだが、この展示会は釈迦だらけ。そうして格好良い。

 

 王朝の金ピカの財力にも驚いた。アユタヤに行っても山田長政には会えなかったが、博物館には最古の肖像画もありました。朱印状の立派なのも見た。

 

 イヤホン・ガイドの解説に、みうらじゅん と いとうせいこうが入るというので楽しみにしていたが、本当に楽しかった。だってふたりはずっと雑談しているんだもん。

 

 仏像を見るというのは鑑賞する側に主体があるのだから、へんな解説よりも、彼らのような好き、好き、おもしろい、という感想が見る側の思いを書き立てて、いいのかもしれない。

 

 出口に、生まれた曜日毎の仏像というのが紹介されていて、私は土曜日の生まれだと知っていたが、知らない人が列をなして大騒ぎしていた。

 

 三石の土曜日は、何と!!ナーガに守られる仏陀でした。感動!!

 8月27日までです。